相場は狂気を映す
有価証券報告書等に関する開示書類を公開しているEDINETで、大量保有報告書が虚偽報告された疑いが濃厚との報を知った。2008年1月25日金曜深夜頃のことである。EDINETといえば個別株の由緒正しい情報源であり、業績や需給の行方を知るためには、押さえておくべき場所である。
そのEDINETは個別株の情報開示制度の根幹を支える存在だけに虚偽報告となると影響や懸念は大きい。テラメントなる会社が当事者ということだが、合理的に考えて株式の大量保有をでっち上げたところで何か益が得られるとは思えない。
巷で訳の分からない事件の報はそれなりに目にするが、その場合での常套句である『むしゃくしゃしてやった』というこれまた不可解な理由になるのだろうか。それとも単なる報告ミスということで方が付くのだろうか。続報が待たれる。
ただ今回の一報を見て連想したのが、相場が人の狂気を炙り出すということである。相場においては如何なる事態となっても常に自分への痛手となって返ってくる。自分に責があろうが無かろうが、実態が正しかろうが誤りだろうが全くの問答無用という世界である。
道理の通らない値動きに晒されていると、そのうち精神的に揺さぶられてくる。というより自身で勝手に揺れだしてくる。疑心暗鬼を生ずとなり自覚もないうちに狂気に傾いていくのである。熱狂と狼狽は典型的な例であるが、金銭上の破綻は多かれ少なかれ精神的な損害を残すことになる。
そこで現実を直視できなければ、退場するか継続するかに関係なく、狂気は修正されないまま拡大し、自暴自棄になって重大な事態を招くことになる。未来を捨てるか、過去から学ぶかで明暗が決まる。各人各様の没落と栄華は、ひどい荒れ相場が続く中、より一層はっきりするということだと思う。脈絡無く平家物語が脳裏にちらついてしまう。
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